会社を休んで、はや1週間近くが経った。
この数ヶ月眠れなかった分を取り戻すかのように、夜はしっかり9時間眠り、昼も畳に突っ伏して眠っている。
明日も見えない日々に頭を悩ましているが、悩むだけでも結構エネルギーを消費しているようで、ちょっと横になろうかと昼寝の体勢に入ると、次に目が覚めたときには2時間も3時間も経っている。
一昨日に近所の仏法具店で、紐に房を結んでつける内職を募集しているのを見つけたとので、さっそく電話で連絡してみた。
すぐに仕事を教えてくれて、道具と材料を貸してくれた。
1本の紐の両端に房2つつけて、単価が6円。
これでなんとか休職中の食費だけでも稼いでやろうと、張り切ってみたものの、6円の品が1時間で20個作るだけでも精一杯。
このペースで、例えば1日8時間に週5日やるとすれば、120×8×5で4,800円となる計算だ。
ギリ食えないこともないが、なかなかシビアである。
やってみて初めて分かったのだが、手先の器用さと、集中力を多分に要する。
一昨日やったときは、まずは慣れることが肝心だと3時間ばかしやってみたのだが、ものすごく神経を使ってしまい、作業を終えてからの脱力感が身体に重くのしかかった。
糸くずを掃除し、道具を片付けなければ、ソファベッドを広げて寝床の準備をするスペースがない。
しかし、後片付けするのも電気を消すのもしんどかったので、作業後電源スイッチをオフに切り替えられたロボットのように、バタンと畳に倒れ込んで寝てしまった。
翌日は内職仕事の疲れが抜けきれないなか、僕は猛省した。
そもそも仕事で疲れて1ヶ月休むつもりなのに、新たに仕事をやり始めて心身ってどういうことなの?冷房もなにもない熱気のこもる部屋でせっせと小銭稼ぎに精を出すより、なるたけ使うお金を減らしてゆっくり昼寝した方が、身体に負担が少ないと思わんか?お前は今、「病人」で、療養のための休職なんやで?
あれから、仕事道具に手を付けていない。まったくやらないわけではないが、もう少しゆっくりしてから、ぼちぼち手をつけてやろうと考えている。